真の働き方改革とは

  • access_time2019年07月16日
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<働き方改革>という言葉を頻繁に目にするようになりましたね。

「残業はしないようにしましょう・休みはきちんととりましょう・パワハラのマネジメントはやめましょう」
素晴らしいことだと思います。私も大賛成です。
しかし現実的には表面的な、都合の良い働き方改革が多く、そのひずみは確実に日本経済を蝕み、人材のレベルも低下しているように思います。
企業側にもかなり無理がきているのではないでしょうか?

 

 

SNSの普及により企業側は何かあればすぐにたたかれ、批判の対象になります。
新入社員は3年で30%は会社を辞めると言われており、人手不足でなかなか人が集まらない時代です。
転職は気楽にできるようになり、未経験者なのに転職すれば処遇は上がる。
上司は部下に厳しいことを言って辞められたら困るので腫れ物を扱うように接する。
どんどん甘やかされていく社員は自分の権利ばかりを主張し、自分の果たすべき役割(義務)は果たさない。
こんなことが働き方改革なのか、、、?こんな環境で人が育つのか、、、?私は疑問です。

 

 

「ゆとり教育」という言葉がありました。
子供にあまり負担をかけてはいけない、競争させてはいけない、ということからカリキュラムを変更し勉強する時間・日数を減らしました。
その結果、ゆとり教育で育った「ゆとり世代」は精神的に非常に弱い人が多いのは事実です。
ゆとり教育世代が社会人になると次は働き方改革。同じ結果を招くのは明らかではないでしょうか。

 

 

勘違いしてほしくないのは、私は働き方改革に反対なのではありません。
休みが増えることはもちろんいいことですし、残業だって少ないほうがいいです。
パワハラ、セクハラは言語道断です。しかし真の働き方改革を成し遂げるためには、企業側の努力だけでは絶対に無理だ、ということを理解してほしいのです。
企業側・働く側、双方の努力・改善・工夫があってはじめて持続可能な真の働き方改革が成立すると思います。

 

 

厳しい環境があったとしても、自分の果たすべき役割はきちんとやりきる。環境や会社(他人)のせいにしない。

権利というのは義務を果たしてはじめて成立します。
営業マンであれば会社から求められた目標をまずはきちんと達成する。
バックヤードであれば期日通りに正確な情報を入力し、資料を提出する。
全員が自分の役割を理解しそこにコミットしている。
企業側・働く側双方が歩み寄り、目標達成するために最大限の努力をしている。
そんなかっこいい社会人がたくさん育つような働き方改革を実行できれば、それはとても素晴らしいことだと思います。

 

 

表面的な都合のいい働き方改革なんて、絶対に続きません。
企業は営利団体だからです。世の中にでれば必ず比較され、競争があるからです。

 

 

自分はやるべきことをきちんとやりきっているか?
会社に貢献できているか?
人のせいにしていないか?
常に問いかけていきたいと思います。

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柳 慎太郎 足立区で創業60年をこえる老舗企業
カクシングループの代表取締役(3代目)
趣味はテニスとゴルフ