社内で使う言葉を定義する

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経営者が好きな言葉で「徹底する」というのがあります。
あなたも経営者であれば社内でよく「徹底しろ!」とか連呼してない?
でも【徹底する】っていったいどんな意味かすぐ言える?
自分と社員さんとの認識・基準がずれてない?

私の経営の師匠、小山昇さんはこう定義しています。
【徹底するとは】
他人から見たら異常だと思われるくらいやること。


なるほどわかり易い。
大事なのはこの定義が合ってるとか合ってないではないですよ。
言葉の定義があり、それを社長も社員も共通の認識・基準として持てているか、ということが大事なわけです。


他人から見て異常だ、と思われるレベルまでやることは並大抵じゃない。
だからうちの会社では【徹底】するのはこの2つだけです。
①あいさつ
②環境整備

これ以外のことに関して私は「徹底しろ」、とは絶対に言いません。
(あ、嘘。たまに言ってるかも・・反省。)


あいさつ・環境整備を【徹底する】とお客様・取引先は感動し、ファンになってくれる。そうすると結果的に売上げはアップするんだと思う。


先日ある取引先の社長からこんなことを言われました。「今まで何百社訪問してきましたが、整備工場の方々が作業の手を止めて笑顔で私にあいさつしてくれた会社は御社だけです。本当にすごいことです。感動しました」


また営業コンサルの社長さんからは「今のトーセキさんのチームワークの良さ、営業力、雰囲気の良さは今まで関わった会社の中でNo1ですね。そんな会社の取り組みに関われて本当に嬉しいし楽しいです。」と言ってもらいました。
どんなにいいシステム、仕組みを導入してコンサルしても、組織の土壌がしっかりと育っていないとなかなか成果が出ないようです。

うちの会社があいさつ、環境整備を徹底しているからこそ、成果が出ているんだと思います。


ある社長がこんなことを言っていました。
「何か新しいことを始めるより、徹底することのほうがよっぽど難しいよね~」
私も全く同感です。


僕ら経営者はすぐに新しいこと、画期的なことをやりたがります。楽しいし、ワクワクするからね。
でも取り組みが中途半端だと結局成果が出ず、疑心暗鬼になり、また他のノウハウを買い漁る。そんな悪循環に入っている経営者をたくさん見てきました。


そんな小手先のノウハウよりも、誰でも出来る地味なことを、コツコツ続け、異常なレベルにまで徹底すると成果はでる。
何ともつまらん話かもしれないけど、これが真実。

業績のいい社長って、結構地味なことをコツコツやっている人が圧倒的に多い。
自分からそういう話は言わないからわかりづらいけど、よくよく話を聞くとほんとそうだよ。

他人から見たら異常と思われるレベルまでやることはすごいエネルギーがかかる。あれもこれも新しく始めて、全部徹底することなんて絶対にできない。だから徹底するのは絞らないといけない。やることよりも、やらないことを決めなくてはいけない。


まずは今社内でやっていることで中途半端な取り組みのもの、成果の出ていないものを思い切ってやめてみたらどうかな。
一度立ち止まって考える時間を作ってみよう。

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柳 慎太郎                足立区で創業60年をこえる老舗企業
カクシングループの代表取締役(3代目)
趣味はテニスとゴルフ