嫌われる勇気を持つ

  • access_time2015年03月18日
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ダイヤモンド社発行の「嫌われる勇気」を読みました。

大ヒットした書籍だけあって、非常に共感できる部分がたくさんありました。

まだ読んでいない人は是非おすすめしたいと思います。

 

色々気付きが多かったのですが、やはり一番印象に残ったのは

「自由とは、他者から嫌われることである」

という一節です。

もう少し丁寧に言えば、「他者から嫌われることを怖れない」「他者の評価を気にしない」

ということでしょうか。

 

社長というのはどの会社にもたった一人です。社長は一番のしんがりなわけで、

組織のタガが緩まないように日々チェック、指導しなければいけません。

そうすると必然的に、厳しいこと、耳の痛い話、みんなが嫌がること、を言う、またはさせる

機会が多く回ってきます。そしてそれが社長としての非常に大切な仕事なわけです。

 

私はものごとをはっきり言う性格なので(良くも悪くも・・・)、キツイことをいうのは苦にならないように

見えることもあるようですが、正直に言えば、私だってキツイことをいうのは嫌です。

できればやりたくありません。

みんなに嫌な顔をされれば傷つくことも結構あります。

しかし、この葛藤に打克つことができなければ、トップは務まらないと思います。

 

 

 

以前エステーの鈴木さんのインタビュー映像を見ていた時に、印象に残ったやりとりがあります。

エステーの鈴木さんといえば、非常に強いリーダーシップのもと、消臭力、脱臭炭、ドライペット、など

数々の大ヒット商品を作り出し、業績を大きく伸ばしたスーパー経営者です。

そのインタビューの中でこんなやりとりがありました。

 

 

インタビューアー(イ)「鈴木さんほどにもなると、社員に厳しいことを言うのはもう慣れっこなんですか?」

鈴木さん(ス)「いや~慣れませんな~。年を取ればとるほど、経験を重ねれば重ねるほど、つらくなってきますね。」

(イ)「鈴木さんでもそうなんですか?」

(ス)「私だって本当はみんなに好かれたいですよ。なんでいっつも俺ばっかりみんなに嫌われて!と思っていますよ。」

(イ)「それでも反対をおしきって、やりきれるのはなぜなんですか?」

(ス)「自分がやらなかったら最終的には社員全員を不幸にしてしまうからですよ。」

 

正確な言葉ではないと思いますが、こんな感じだったと思います。

(こんな偉大な経営者でも未だに葛藤があるんだ~。でもたしかにその通りだよな!!)

と大きくうなづいたことがあるのを思い出しました。

 

会社の社長として、会社の永続の為に、これは絶対に必要なんだ、と思うことがあれば、

全社員から反対されても、嫌われても、押し切って実行する。

この仕事ができるのは組織では社長しかいません。

それには「嫌われる勇気」が必要となります。

 

 

これは何も独裁的に決める、ということではありません。

決定に至るまでは、あらゆる情報、社員からの意見を前向きに聞き、

情報収集に最大限努めることが絶対に必要です。

 

しかし、最終的にはやってみないとわからないことがたくさんあります。

どんなに調べてもわからないことが多いです。

その時は自分の運と勘と度胸を信じて、誰よりも早く決定し、実行する。

 

これができる社長と、なんとなく妥協して結局何もやらない社長。

数年後には大きな差になってあらわれることは間違いないです。

 

偉そうに言っていますが、日々、私もいろんなことを妥協してしまっています。

「ま、いっか。」「ま、仕方ないよね。」

会社内において、この「ま、いっか。」「ま、仕方ないよね。」

をどれだけ減らせるか、それはまさに「嫌われる勇気」を自分自身が持つことだと

思います。

 

 

わかってくれる人だけわかってくれれば良い。相手がどう思うかまでは

コントロールができません。自分ができることを最大限やって、それでも嫌われたら

仕方がない。

 

 

そしてきついこと、嫌なことを言っても、「あの人に言われたら仕方ないよな」

そんな風に思ってもらえる言動、信頼関係を普段から築けているか。

ここも非常に重要なポイントだと思います。

 

自分自身の理想にはまだほど遠いですが、昨日よりも今日、今日よりも明日、自分の信頼残高を

少しでも積み上げられるように今日も頑張っていこうと思います!!

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柳 慎太郎 足立区で創業50年をこえる老舗企業
ヤナギグループの代表取締役(3代目)
趣味はテニスとゴルフ